0022.皮フ科
重い病気をしたことはないが、なにかと医者にはかかる。
学生のころだったか、脚がかゆくなって、かきむしってひどいことになって皮フ科にいったことがある。
ふつうの町医者とはすこし違う、いかにも専門家という感じで、よくととのった白髪まじりの丸顔でめがねをかけて、白衣のしたはYシャツにネクタイだった。
おもむろに患部をあらためて、コウサンセイモウノウショウだとかの疑いという診断を下して、薬をくれた。疑いというのが、いかにもプロらしい。
脚のかゆみはいつのまにか治った。こんどは背中がかゆくなることになる。
・
萩には2へん行った。どっちも自分でいったんやあらへん。
いっぺんは修学旅行や。広島から秋吉台まわったんか。
もういっぺんは、勤めてからや。むかしは、団体客がどんどん来てたんやろ。古うて図体だけでかい、安っぽい宿やった。
ほんで、まずフグの刺身や。てっさや。ポン酢がうまかった。ほんで、天ぷらか。またポン酢で食わしよる。
ほんでこんどはアワビかなんか、陶板焼きが出てきて、またポン酢やないか。