0024.水の話

 水を買うことはあまりない。買うならボルビックが好きだ。空いたボトルに水道の水を入れて冷やす。うちで飲んだり、持ち歩いたりする。
 ひとにはボルビックが好きだと思われているかもしれないが、好きなのはボルビックの水でなくてボルビックの四角いボトルだ。

 桜ノ宮の駅の北側のいまはマンションがたっているあたりいったいは、むかし貨物駅だったらしい。京橋を出た内周りの電車が左にカーブするところをまっすぐ行けば貨物線だったらしく、地上には線路跡の敷地が使い道もなく残っている。
 細長い、といっても少なくとも複線だったと思われる空き地は幅が広く、柵で囲われているがたまに老人たちがラウンドゴルフというのか、そんな遊戯をしている。
 あるいは、いちじき建てかえをする高校の仮校舎に使われたこともある。
 こんなことをながなが書いたが、マンションのむかしの貨物駅の、さらにむかしは浄水場があったらしい。
 大正時代にははやくもなくなったらしい。本通に水道局管理という空き地が点々と残っているのは関係があるのかもしれない。

 

0023.眼科 0025.髪を切る話